カブトムシの幼虫を育てることになった話

アメリカから一時帰国していた友人が、仙台の山で採ってきたというカブトムシの幼虫。
「うちにはカブトムシいらないよ」とちゃんと伝えていたはずなのに、その友人はアメリカへ帰る直前、我が家の玄関に幼虫を置いて「任せた!」と一言。

……なんてこった。

子どもたちはカブトムシが大好きで、昨年の夏も何匹か飼っていた。
でも幼虫は初めて。しかも見た目はなかなかのインパクトだ。

腐葉土の中でじっと冬眠するのかと思いきや、実際はうにうにとよく動く。
土の上に出てきて体をくねらせ、排泄までしている。
そのうねうねした動きがだんだん面白くなってきて、気づけばつい見てしまう。
玄関に置いてあるのに、出かける前や歯を磨きながら、つい観察してしまうほどだ。
不思議なことに、あれほど苦手だった見た目も、少しずつかわいく見えてくる。

湿った土が好きなようで、時々霧吹きをしている。
腐葉土も2か月に1回ほど交換して、そのたびに生存確認。
残念ながら、死んでカビが生えてしまった幼虫を見つけることもあり、そのたびに近くの公園に埋めて手を合わせてきた。

最初は20匹以上いた幼虫も、少しずつ減っていった。
そして先日、腐葉土を交換したときには、8匹にまで減っていて思わず驚いた。

「こんなに減る?」
これまで見送った数を思い返しても、どう考えても合わない。
もしかして消えた……?と不思議に思い調べてみると、幼虫は死ぬと10日ほどで土に還るのだという。

なるほど。これが自然か、と妙に納得した。
生き物を育てると、こういう知らなかった世界に触れることができる。

さらに、まったく動かない幼虫も何匹かいる。
死んでいるのか、それとも別の状態なのか。
調べてみると、カブトムシは
幼虫 → 前蛹(ぜんよう) → 蛹(さなぎ) → 成虫
という順で成長するらしい。

どうやら、この動かない状態は「前蛹期」
体の色も白から少し黄色っぽく変わり、ほとんど動かなくなるという。

これだ。

ただ、この時期はとてもデリケートで、揺らしたり刺激を与えてはいけないらしい。
……なのに、思いっきり霧吹きで水をかけてしまった。

少し反省しつつ、これからはそっと見守ることに決めた。
今は毎日、静かに様子を観察している。

せめて1匹でも、無事に成虫まで育ってくれたらいいなと思う。

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