こんにちは。2024年の年末に家族で台南へ3泊4日で行ってきました。昨年読んだ本、『汝、ふたつの故国に殉ず〜台湾で「英雄」となったある日本人の物語〜』/角田隆将(角川文庫)から湯徳章さんについて興味を持ち、次に台湾へ行くなら台南!と決めていたので、湯徳章さんを含め歴史にふれる旅のプランを考えて行ってきました。といっても5歳と3歳の子連れ旅なので、ちゃんとは見られませんでしたが大満足。
台南へのアクセス
台南は台北から台湾の南部に位置する都市です。台北駅からは高鉄という新幹線で約1時間50分。今回は事前に台湾高鐵T-EXアプリから新幹線のチケットを購入し、台湾に到着してから松山空港のセブンイレブンで発券(これが、よくわからなくて時間がかかってしまった、、、。発券機でパスポート番号とパスワードを入れて、レシートを発券し、レジで発券手数料を払う。)新幹線の台南駅から台南市内まではタクシーで約25分。
新幹線ではなくても行くことはできます。台北から電車で約3時間、高速バスだと約4時間30分で行くことができます。
国立台湾歴史博物館
台南駅から鉄道に乗って8分で到着する永康駅からタクシーで向かいました。「台湾をめぐる対外関係」、「台湾における各エスニックグループの関係」、「台湾の近代化」を三大テーマとして掲げている博物館で面白かったです。ここでは日本による植民地統治支配をしていた当時の様子を学ぶことができます。日本の統治時代は、日本人の戦力として戦争に行っていたことも知りました。
改めて、台湾に住む人達は様々な国に振り回されてきたのだということを痛いほど感じました。
平日の午前中だったからかガラリとしていましたが、現地の小学生が学校の授業で何組か来ていました。縄文時代から始まり、様々な国の統治時代から現代までの台湾の関わりを学ぶことができます。途中からは、子どもたちにガイドヘッドフォンを奪われたので、ただただ感じるのみ。次回はゆっくりじっくり味わいたい。
湯徳章記念公園
湯徳章が二・二八事件で自らの命と引き換えに多くの市民の命を救い、ここ湯徳章記念公園で殺された場所。台南市内でも道路と道路の間の中心部の丸い形の公園です。今までは何気なく通っていましたが、ここが歴史ある場所と知ってから訪れてみると胸がじーんと熱く苦しくなりました。
彼が公開処刑される前に、トラックの荷台に拷問による傷だらけのからだで乗せられ「これからこの人を処刑する」と書かれた看板とともに台南市内を見せしめ回らされ、その後ここで「台湾人万歳」と叫んで処刑された場所。
5歳の息子も「この人がここで殺されたの?誰に?なんで?」と彼の頭の中では「はてな」だらけでした。
台南市中西区図書館曁二二八紀念館
まだ新しめのこちらは無料で入ることができます。湯徳章記念公園からすぐそばで、二・二八事件のときのことを学べる空間となっています。当時の映像もいくつか流されていました。また上の階は図書館にもなっており、地元の学生が勉強をしていました。
図書館にこのような歴史を学べる記念館が併設されているのは、とってもいい!若者が歴史を身近に学ぶことができ、とてもいいなと思いました。図書館はとても開かれており、我々外国人にとっても二・二八事件の他にもいろいろ考えさせられる本が並べられていました。休憩スポットとして寄るのもおすすめ。
林百貨
第二次世界大戦のときに銃でアメリカから攻撃を受けた傷跡が未だに残っています。湯徳章さんは、この林百貨で弁護士事務所を設立したときにデスクを購入したとか。そしてこの林百貨の近くに事務所を構えていたとか。ここらへんを歩いていたのか〜、このエレベーターも乗ったのかな、とか考えるといちいちノストラジックに妄想しちゃいました。
玉井産マンゴー
湯徳章さんの出身地の玉井といえばマンゴーの生産地。こちらはお土産として購入(NT400=日本円で約2000円)♪今度は玉井地方に行ってみたいな〜。
さいごに
ただただ台湾が好きで毎年通っていましたが、はじめて「歴史」を感じる旅として訪れてみるとまた違った台湾を見ることができました。台湾っていう場所は九州ほどの小さい面積にも関わらず、今までも、今もなお様々な国に常に振り回されているんだな、と実感しました。
そのなかでも台湾のために、台湾の人権を守るために、必死で勉強をして戦ってきた人たちがいて、湯徳章さんものそなかの一人。『汝、ふたつの故国に殉ず〜台湾で「英雄」となったある日本人の物語〜』/角田隆将(角川文庫)を読んだからこそ知った台湾の歴史。
情勢は不安定ではあるけれど、台湾の人がこれからも穏やかに暮らせるようにしてほしいです。戦争なんてほんとに嫌だ。
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